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人事哲学入門

今、多くの企業の人事部に決定的に欠けているのが独自の人事哲学と人事思想と科学的技術です。 "輸入物"の人事思想や制度の導入に躍起になり、上っ面の潮流に翻弄されていては、人事部は"只の管理部門"になり下がってしまいます。現在の『人事部』および人事に関わる方々にとって、"人事"こそが、明日の企業経営を左右する一大事である事を認識して頂くため、描き下ろしの連載をはじめます。

第1回:序論 人事とは何か

2014年11月20日

●プロローグ

 2014年10月。季節外れの台風18号が深夜、南伊豆を直撃。翌朝、書斎として使わせて頂いている快山堂の庭に、眼を疑うような大量の土砂が流れ込んでいた。
 平常心是道。前庭の坐禅石の上に座布団を置き、暫し坐禅。「築山にしよう」。土砂の量は十分。さっそく作務。ユンボで土砂を掬いあげて、所々に土砂の山を造った。1-2時間後には、庭は様変わり。快山堂の裏の土砂はブロックを積んで土止めし、外側を挿し木用の床に変身させた。融通無碍。「ん、これでよし」。
作務をしていると高級車が近づいて来るのが見えた。「大丈夫かな、未舗装の上に土砂を被った参道。止まった。人が降りて来る。「御無沙汰しています」と。見覚えがあるような無いような・・。「お早いですね。手伝いに来てくれたんですか?」とカウンターパンチ。スーツに革靴。違うのは百も承知。「否、相談があって・・・」「それにしても台風被害ですね」と。「否、景色を変えて頂いただけですよ」。「人手を使っていたら、一晩では新しい庭は出来ませんからね。」「自然は素晴らしい。勿論、あなただって自然の一部で、生まれた以上、必ず死にますし、毎日毎日変化しているでしょう。」「『無常』というのが宇宙の真理ですよ。『自然とは征服の対象である』という哲学が欧米では底流ですが、『自然、即ち“自ずから然るべくある大前提”として共存させて頂くというのが日本の考え方ですからね。自然と調和し共生してこそ日本人で、自然に逆らえば反動は付き物です。勿論、その反動とも共生してゆく。社会も会社も同じ事です』

 

山田:今日はとんぼ返りしなければならないのですが、実は人事部長になったんですよ。

小林:貴方が?夏頃に坐禅に来られた時は経営企画部でしたね。色々と体験出来て宜しいですね。

山田:否、良いものかどうか。私は20年以上、人事に管理させる側でしたから、如何したら良いか。部下も200人近く居るらしいのですが、担当すべき業務は解るんですが、実は、人事用語の正確な意味というか正式な定義すら解らないし、人事とは“そもそも何だ”というところで相談にのってもらおうと4時間も車を走らせて来たのです。

小林:なるほど。それはご苦労様です。ところで、“相談”と言うからには、持論や仮説はあるんでしょうね。

山田:全く!

小林:全く? 有るんですか、無いんですか?

山田:何も無いんです。

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