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経営の哲学

小林博士は、教育学博士、経済学博士、組織心理学者であり、自ら経営をする立場と、経営者たちの集まりである「経済同友会」の幹事という立場で、多くの経営者を見て来られました。その中で、一つの指針として役立てればと「真の経営魂」を展開していきます。

第10回:『ストレスの活用法』

2013年12月17日

パワーストレス発見の経緯とその正体

 前回、ストレスは必ずしも“悪玉”ではない、と書きました。そして、ストレスは、個性(個別的特性)により一般論で語られている『ストレッサー(ストレス因)』は、心理学的には“非特異的”ではなく、特異性があることを自動車の例などを使い説明しました。

 今回は、『ストレスを“テコ”』のように利用する方法について述べてゆきます。

 なお、ストレスを上手に利用して“実力以上”の成果が期待できるようなストレスを『パワーストレス』と命名しておきます。

 古来から「火事場の馬鹿力」とか、「窮すれば通ず」「窮鼠猫を噛む」などの言葉があるように、日本人は、“ストレス”という概念が登場する以前から、消極的ではありますが、結果論としてストレスを“テコ”に利用できる人を存在させてきました。しかし、それはあくまでも“稀に際して想定外”の行動である故に、パワーストレスの発動を予定に組み込んだりする事は不可能でした。それ故、それは“神仏の力”というか“奇跡”であるかのように表現したり、奇跡を起こした人物を神格化したり、努力の美化に利用してきました。結果、パワーストレスのメカニズムについては、殆ど研究対象になりませんでした。勿論、それを“精神論”として美化する文学的対応から、結果としてのパワーストレスの発効はベールに包まれ、道徳や倫理のエピソードとして洗脳教育に利用され、戦争やテロへの煽動にまで至る事も数限りなくありました。そして、それらは形而上学的、つまり、神という人間が創り上げた幻想、妄想を事実の様に見せかける裏付け(エビデンス)にしてきた歴史のある欧米では、その解明について“タブー視”され、本格的な研究は故意に避けてきた感がありました。それ故、“奇跡”は、信じる者は救われ、信じぬ者は罰される故に、人間誰にとっても“非特異的”で、善行を結び付けられ、奇特な人々に起こると説明されてきました。

 しかし、喩え“神教”を国教とする国家でも、軍事組織は特別で、研究対象が社会的タブーであっても、それが有事に利用可能できると予測できれば、何でも研究対象になります。卑近な例ですが、軍事組織においては、“地球外生命体”や“飛行物体”、テレパシーから、テレポーテーション、イルカや猿を戦闘員にするなどなど、耳を疑うような事も“大真面目”に語られていました。

 しかし、パワーストレスに関しては、“奇跡”を肯定する文化圏では、私が特命で着手するまで、研究員の思想信条のバイアスがかかる為か、1983年までは、研究はありましたが、軍事組織が期待する結果は出ていませんでした。

 前出のような過去があることを知らない、異端の東洋人である私は、個性とストレスの研究の延長線上で、『有事に発揮できる特別な能力』の研究、仮に“火事場の馬鹿力”研究とでも命名しておきますが、気軽に引き受け、何を勘違いしたか政府系+αの、使い切れない莫大な予算と機会が提供され、何のタブーもない私は、個性とストレス、平時の能力を有事においても発揮できる研究の“おまけ”のような位置づけで研究を楽しみ、研究成果は全て30年間の秘密事項に指定されましたが、『誰でもが如何なる状態でも“火事場の馬鹿力”が出せる訳ではないが、準備次第で、“火事場の馬鹿力”、つまり、パワーストレスが発揮できる方法』を発見しました。

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