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教え上手 教わり上手

連載終了

企業が持続し世代交代がなされる中、実施され続けるOJT、すなわち"手ほどき"は、組織の底力を支えている重要な行為です。しかしながら「教える側」と「教わる側」の合理性は異なるのが大前提で利害対立が生じるのか、相乗効果を生むのかは、双方の個性が影響し合う特殊な人間関係に委ねられています。
そこで本連載では、組織の生産性を高め、企業を成長に導くOJTを実践していただきたく、職場に於ける"手ほどき"の方法論について解説します。

第4回:企業の”暗黙智”はトップが決める

2014年07月22日

●はじめに

 前回と前々回の内容が重複していた事をお詫びします。
実は、それこそがOJTの失敗例なのです。

 私は、現実には経営の最前線を退いています。しかし、意識は、未だ現役で、「『仕事』はしても『作業』はするな」と、しばしば言っていたはずでした。しかし、それが伝わっていなかった例が、前回の原稿でした。

 原稿は人其々の書き方があり、綿密な構想に基づいて書く者もいれば、臨機応変に今日のニュースを暗喩として取り込みながら書き進め、それにより予定していた内容と異なる方向に進んでゆくスタイルの物書きも居ます。私は後者です。何故なら、原稿の依頼主の言葉の端々に表れる“お題”を尊重し、とりあえず、『はじめに』と『おわりに』を書きます。当然、本文は臨機応変です。ニュースを聞きながら、新聞や雑誌、読んでいる本などから触発され、“ピン”ときたものを素材に書き進みます。それは講演と同じように、受講者の反応により、“対機説法”のように、眼の前にいる人に解り易いように、アナロジーを使い分けています。その上、40年以上もキーボードと接していることで、所謂“ブラインドタッチ”で叩き、文字を“言葉”のように打っています。その上、これも亦、話す様に打っているためか、読み返す事をしません。話した事、喋った事は、それが何であれ、“一人歩き”するもので、言い直しても意味はなく、話の中で“上書き”しているので、読み返せば、時間の経過で、その時の気分ではないので、改めて書いた方が早いくらいに、書き込み、更に読み返せば、更なる書き込みがあり、結局は、直しでは済まなくなるという体験からです。

 まあ、少々気取り、「読み直しをすれば“語り”ではなくなるからだ」なんて言ったりもしますが、実は蛇が尾を咥えるような事になるのが嫌いだからでしょう。勿論、専門書や論文はその限りではなく、私の場合は、過去の人にではなく、未来の人に向けて書くので、学問の大前提は『猜疑心があり、聡明だが、現実的な賢者』を対象としているから、一字一句に細心の注意を払い、無矛盾を心がけているからです。ですが、所謂“投稿もの”は、講演と同じように一瞬で消える“言の葉”に過ぎないから、言い直しが出来ないように書き直しもしないのです。

 そもそも、“一瞬一生”、その瞬間その瞬間は、その様に思っているから書くのであり、それを矛盾だとか、意識的な一貫性が無いとかを考えて書き直すなど、私の原稿では無くなると思っているからです。正しかろうが、間違っていようが、そんな事を決めるのは読者である聴衆なのですから。何時でも何処でも、私は私でしかなく、その価値を決めるのは、私ではないのです。言い換えれば、自分を価値ある人間に見てもらおうなんて邪心は全くありません。勿論、「素晴らしい」と思われることを避ける事はありませんし、実に喜ばしいことだとは思いますが、それを策する事はありません。まあ、人生はスッピンで生きる。“天然野郎”なのかもしれません。

 翻って言えば、“努力”をする人生には懐疑的なのです。出来る事は努力など無くても出来るし、出来ない事は努力しても“そこそこ”が限界。余人を以て代え難い結果など残せません。つまり、人生という時間の浪費だと思っているからです。そんなわけで、其れが伝わらない“世間”には住めないのです。ですから、世間を作り替えるために動く、“思想的ノマド”なのでしょう。

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