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教え上手 教わり上手

連載終了

企業が持続し世代交代がなされる中、実施され続けるOJT、すなわち"手ほどき"は、組織の底力を支えている重要な行為です。しかしながら「教える側」と「教わる側」の合理性は異なるのが大前提で利害対立が生じるのか、相乗効果を生むのかは、双方の個性が影響し合う特殊な人間関係に委ねられています。
そこで本連載では、組織の生産性を高め、企業を成長に導くOJTを実践していただきたく、職場に於ける"手ほどき"の方法論について解説します。

第6回:「教える技術」と「教わる技術」

2014年09月26日

●遠眼鏡・虫眼鏡(『はじめに』に代えて)

 「可能なら、後20年、研究を続けたい」と、『教え上手・教わり上手』の原稿を書き始めた時に思っていました。
 ロボットは、現在の技術水準では『理想的な執事』が限界ですが、“教わり上手”の“お手本”の様な存在である事は事実です。しかし、人間の様に“真似”を超えた『気付き』を伴う『OJT』が可能となる『自立型人工知能ロボット』が登場するまで、20年はかかりません。
 その時、平均的な人間は、どんな生き方をしたら良いのだろう。
 これは夢物語ではありません。今、2-3歳の子どもの問題なのです。

 間近に迫っているロボット時代、今以上に人間への期待は高まりますが、『人間にしか出来ない事』にタップリと時間をかけられる、と言われているが、『20年後の人間にしか出来ない事』について明確になってはいない。しかし、『ロボットで出来る事』は、人間の仕事ではなくなるという事は現実です。その上、これまで想定されてきた『仕事は人間、作業はロボット』という線引きは無くなる事は確かなのです。

 先日、電気自動車の新星、シリコンバレーの『テスラ社』の工場を見学しました。人影は殆ど現認出来ない。だからと言って『ヒト型ロボット』が働いている訳ではありません。あくまでもコンピュータ制御の“機械”です。しかし、これまで人間がしてきた事を、より正確に、より高速に、より長時間、愚癡も云わずに淡々と続け、組合にも加盟せず、報酬すら要求せず、反対に“償却”される事で経営に貢献しながら働いていました。

 ロボットは経営者や投資家からは『理想的な“工場要員”』です。話を聞くと、最終検品は人間の役割だそうだが、近い将来、それもロボットになるという。また、現在は異常で止まった場合は人間が点検し再起動させているが、それも近い将来、ロボットが出来るようになるという。

 説明を聞いていてどうしても質問をしたくなり、人間に聞いてみました。

 「自動車の無人走行は、現在でも可能ですが、日本では『法律の壁』が厚いので、現実には沖縄県などで実証実験に留まっています。アメリカでの『無人走行』は、どの程度まで進んでいますか?」と。すると、「乗ってみますか?」と。勿論、乗った。10分もすると「電車に乗っている感じ」になったが、私のイメージとは少し違ったのです。

 しかし、これに『人工知能を搭載したヒト型ロボット』が乗り込んでいれば、宅配を担当する“飛脚”は要らなくなる。タクシーの運転手も消える。高齢者や要介護の方々の移動に介護は不要になる、当然、食事や排せつ、入浴までの全ての介護行程は無人に近くなるでしょう。もしかすると、ベビーシッターも“自立型ジェミノイド”、教師は当然不要。店舗だって買い物だってロボットで十分。目を転じれば、サッカーや野球などのスポーツだってワールドチャンピオンはロボットチームになるでしょう。将棋や囲碁のプロも当然ロボット。警察官や軍人などは、数年で基本的には要らなくなります。場合に因れば、医者だってロボットになります。最近の手術室は、医師が遠隔操作するが、ロボットの方が腕は良い。農業?は当然。漁業だって、林業だって・・・限りなく“ロボットの職場”になるでしょう。

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